各教材の
効果的な
使い方
01 表現リスト
英語がまだ苦手な方は、各エピソードに取り組む前の予習として取り組むのがオススメです。
「辞書を引かなくてもだいたい意味がわかる」レベルの教材で学習するのが最も効果が高いと言われています。もし教材の難易度がちょっと背伸びをする必要があるレベルであれば、先に単語を頭に入れてから臨みましょう。
以下で、初級者、中〜上級者それぞれに適した取り組み方を紹介します。
初級者
1つ1つの単語を丁寧に憶えようとするより、すべての単語を意味を確認しながらザーッと雑に音読する学習を毎日繰り返すほうが効果的です。丁寧に憶えたものでも日が経てば忘れてしまいます。1回1回は雑でもかまわないので、接触回数を増やしましょう。
また、完璧を目指すのも非効率になることが多いです。ある程度憶えてきたら、問題集やリスニング、音読練習に移行し、文脈や実践の中で単語に触れる機会を増やしていきましょう。

中〜上級者
単語の予習なしでも初見でテキストの内容が理解できる方は、復習の一環で表現リストを活用してみてください。すべて丁寧にさらう必要はないので、知らなかった単語や忘れかけていた表現だけピンポイントで確認しましょう。
また、英英の説明も記載しているので、英英の説明からどの単語かを当ててみてください。一緒に学習している友人とクイズを出し合うのも楽しく効果的です。
02 リーディング問題
各エピソードのテキストを問題文にした、英語資格試験の形式の問題に取り組むことができます。
留学や就活で必要なスコアを目標にしている方や、問題を解く学習方法がやりやすいという方にオススメです。
難易度がちょっと高いという方は、先に表現リストで出てくる単語を押さえてから取り組みましょう。
また、問題の解きっぱなしが最悪の学習法です。必ず、音読練習などのインプット学習や、時間を置いての解き直しを行いましょう。

解いた後の学習方法
問題を解いて、答え合わせ、解説の確認だけで終わってしまうと、学習効果はほとんどありません。得られたのは「問題解いたぞ〜!勉強したぞ〜!」という満足感だけです。棘のある言い方でごめんなさい。でも、多くの学習者の方がなかなか英語力を伸ばせない理由の1つはこれです。だって、一度解いて解説読んだだけで、出てきた単語を1週間後や1ヶ月語に憶えていますか?憶えていないのはみなさんの記憶力が悪いからではなく、憶えるために必要なことをやっていないからです。
問題に取り組んだ後の解き直しや、音読練習などのインプット学習をして、出てくる表現の記憶への定着を行ってはじめて意味があります。毎日10分だけでも音読練習をしたり、移動中や家事をしながら音源を繰り返し聞いたりする学習を必ず行ってください。心からお願いします。くどいですが解きっぱなしは本当に効果ないです。本当にお願いします。
03 リスニング問題
各エピソードの#1〜#5の音源を聞きながら、リスニングの穴埋めワークができるテキストです。
リスニングの理解力は、①音声知覚能力、②意味処理能力、③文脈把握・推論能力の3要素で構成されます。②③の説明はここでは省きますが、まず「①聞こえた音をキャッチして単語を認識する」という認知活動がすべての入り口です。聞こえた音がなんの表現かを判別できなければ、理解することはできません。このワークはその音声知覚能力を伸ばすための学習です。
取り組み方
音源を自分のペースで止めたり、繰り返し再生したりしながら、空欄を埋めていきましょう。「もうこれ以上聞いてもわからない」ところまで聞きましょう。目安は各パート5〜10分程度です。
答え合わせはあまり丁寧にする必要はありません。「合っているかどうか」「分からなかった箇所は何の単語だったのか」だけサクっと確認して、次は音読練習や繰り返し視聴で記憶の定着のための反復学習をしていきましょう。

解きっぱなしにしないで!
穴埋めワークの目的は「今の自分の英語力で聞き取れない部分を把握すること」です。解いただけでは、自分の弱点が分かっただけです。まだ何も成長していません。本当の学習はここからです。
音源の発音を真似て音読練習したり、テキストを見ながら何度も繰り返し聞いたりして、正しい発音の知識を脳に焼き付けていくことではじめてリスニング力が向上します。ぜったい反復インプット学習やってください。本当にお願いします。
04 対訳付テキスト
意味のかたまりごとに改行し、対応する日本語訳を記載したテキストです。意味内容を確認するための資料や、音読練習用のテキストとしてご活用ください。効果的な音読練習の方法はすぐ下で説明します。
また、意味のわからない箇所は、サクッと日本語訳を確認してしまった方が効果的なケースが多いです。文法的な分析をするにしても、意味内容を知ってからのほうが理解しやすくなります。

05 効果的な音読学習法
音読練習には、主に以下の3つの方法があります。オーバーラッピングを中心にしながら、(1) オーバーラッピングが難しい場合はファスト&スローで慣らす、(2) オーバーラッピングに慣れてきたらシャドーイングで負荷を上げる、というふうに使い分けましょう。
ファスト & スロー
オーバーラッピング
シャ ドーイング
オーバーラッピングが難しいときの練習法
音源を流さず、間違えずに読めるスピードでゆっくり音読しながらその英文に慣れていく練習法。時折スピードを上げて口をほぐすのもアリです。十分に慣れてきたらオーバーラッピングに戻りましょう。
最もオーソドックスかつ効果が期待できる音読練習法
音源を流しつつ、テキストを見ながら音源に合わせて音読します。「この表現をネイティブはこのように発音する」という記憶を脳に刻みつけていくことでリスニング力の基礎が育まれます。できるだけスピーカーの抑揚や緩急を真似しながら取り組みましょう。
オーバーラッピングに慣れてきたら負荷を上げるための 練習法
テキストを見ずに、音源を流しながら、ワンテンポ遅れて影のように付いていきながら音読します。「聞き取る」「情報処理する」「発音する」という3つの処理を、視覚情報の補助なしに高スピードで行う必要があるため、リスニングの音声・意味処理能力の向上に大きく寄与します。